竜山鉱山
岡山県中央部の山奥にある廃鉱山。
詳しいことは分からないが、現役時は主に銅を産出しており、閉山は1961(昭和36)年らしい。かなり古い鉱山だ。
地元の人も「うちの爺ちゃんが働いておったけど、なんせ昔のことだから」と言っていた。
今年もまた、廃墟でひぐらしの声を聞く季節がやってきた。
生い茂る緑に呑まれるようにして、この廃鉱山は存在している。
手前に社宅跡がある。
この郵便受けは踵落としとアッパーを食らったのか。
ガラスがないので扉を開ける必要がない。
よく半世紀近くも残っていると思う。
あまり時間がないので、早速選鉱場へ行ってみる。
選鉱場の最下層。
木造なためか、崩れているところもある。
何かの土台だろうか。今となっては知る由もない。
ベルトコンベアーのようなものが残っている。
一つ上の層。これは椅子だろうか。
缶があるところを見ると、タバコでも吸いながら一服したかも知れない。
これは椅子だ。
私の倍以上の年月を過ごし、この廃墟だけを見続けてきた。
さらに上へ。
所々に上るための細工がしてあるのは先客があってこそ。